トライポッドワークス株式会社 代表取締役社長
佐々木賢一 氏 講演会レポート
~ 東日本大震災当日の安否確認の状況について ~
(2011.5.18 全国設備業IT推進会 定例会にて) |
5月18日、全国設備業IT推進会の第55回定例会にて、仙台のIT企業 トライポッドワークス株式会社の佐々木賢一社長の講演会が開催された。
東日本大震災当時の様子、現在の東北の復興状況、沿岸部の復興支援などについて大変貴重な話を聞くことができた。
トライポッドワークスは、企業が安全に安心してインターネットを使用できる製品の開発・販売を行っているIT企業。仙台に本社を置き、東京と仙台で分散して事業を行っている。
佐々木社長は普段はほとんど東京にいることが多く、月曜日と週末は仙台、火曜日から金曜日までは東京というサイクルで仕事をしている。
東日本大震災当日、3月11日は金曜日だったので、いつもであれば東京にいるサイクルだったが、前日に地元のベンチャーキャピタル向けのプレゼンテーションがあったため、たまたまその週は木曜日、金曜日と仙台にいた。
こうして佐々木社長は、“非常に大きな不幸中の幸いにして”、仙台のオフィスで3月11日を向かえた。
「これがその後の事業継続においては非常に良かったなと、多分東京にいたら次の週まで帰れず、おそらく仙台の状況もあまりわからずに判断を誤っていたのではないかなと思っています。」と振り返る。
地震発生時、ビルが倒壊するのではないかと大きな恐怖を感じるほど、とにかく長く激しい揺れが続いたという。
社員の方が携帯で動画を撮っていたため、当時の仙台本社オフィスの映像が佐々木社長のブログに公開されている。
オフィスはかなり乱雑にはなったが、その後なんとか片付けて復旧はできた。
自宅を片付けるまでの2日間、佐々木社長は避難所生活を経験した。
佐々木社長のブログには仙台市街の様子や津波被災地の復興状況などが詳細にレポートされている。
(「仙台のITベンチャー日記」)
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震災発生後、佐々木社長がまず最初に行ったのは、社外に出ている社員の安否確認だった。
揺れている最中から、固定電話、携帯電話、PHSは全く通じなかった。
「今回つくづく、インターネットが最後のライフラインかなと実感しました。」
しかし、普通にパソコンでインターネットにつながったかというと、それはそうではなかった。
つながったのはスマートフォンの3Gのパケット通信だった。
3Gのパケットでインターネットを活用する方法が、揺れている最中からそのあとに至るまで、ずっといきていたそうだ。
「会社のサーバが横浜にあったので、iPhone、iPadで会社のメールはつながりました。ただ、当然ながら携帯、スマートフォンにせよ、ガラケー(※)にせよ、キャリアメールは使えませんでした。自社のサーバがどこか遠隔地にあるか、もしくはクラウドにある場合のみ、3Gのパケット通信でつなげて使えました。いわゆるソーシャル・ネットワーク、ツイッター、フェイスブックは一般の報道でも言われている通り、非常に役に立ちました。」(※ガラパゴス・ケータイ)
但し、「沿岸部ではその限りではなく、全ての通信手段が失われていた」とブログで補足されている。
一方で、公衆電話とアナログ電話は結構貴重だと感じたと話す。
公衆電話は、直後はつながらなかったが翌日からは長蛇の列ができた。
アナログ電話は停電でも使えるというメリットがある。
「ですから、アナログか超ハイテクか。非常に最先端であまりまだ使われていない通信網と、逆に昭和に活躍したもの、これが結構役に立ったなと思いました。最近の電話は停電すると使えませんから役に立たないなと今回実感しました。」
企業のBCP(事業継続計画)を考えた場合、一番最初に安否確認をしなければならない。
その後の事業遂行においても、インターネットをどう使うかは必須の条件になっている。
最後に、佐々木社長がこのたびの震災を経験したからこその大変貴重な言葉が印象的だった。
「今回、スマートフォン、ツイッター、フェイスブック、スカイプ(音声通話)は使うことができました。ただこれらは、あのような状況の中で、突然使うということは絶対にできません。“非常時には特別にこういうものを使うぞ”と思っていても絶対に使えませんので、日頃から社員に使わせるというのは非常に大切なことではないかなと思います。非常時においても普段と同じ事しかできませんので、逆に言うと、普段から非常時にも使えるものを使っておくことが必要なことだと実感しました。」 |
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安否確認後の当時の事業継続の状況について、佐々木賢一社長のインタビュー記事が掲載されています。
【被災地レポート】震災で問われた「事業の継続」、すばやい動きが会社を支えた >>
(「BCN Bizline」 2011/04/15 14:08) |
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